はい、今回は奈良県香芝市にある「山口古墳(やまぐちこふん)」を紹介します。公園内に古墳が保存されるケースはよくありますが、山口古墳もその一つ。
ただ、古墳は完全に埋め戻されて何の痕跡も無く、ここに古墳があると気づく人は誰もいません。公園内に古墳が保存されているにも関わらず存在を消された古墳があると聞いたからには、見に行かずにはいられません。そんな訳で、奈良県香芝市にある「山口古墳」へ行ってきました。
山口古墳とは
山口古墳のある、奈良県香芝市に来ています。香芝市は、奈良街道や大坂道などを通じて河内から大和へ向かう玄関口でした。交通の要衝でもあったことから、香芝市には古墳時代中期~後期にかけての古墳が多数築かれてきました。山口古墳のある香芝市北部においては、茅渟王の墓との説がある「平野塚穴山古墳」などが存在します。

今回は、子供がテニスの打ちっ放しに行きたいということで、香芝スポーツセンターにやってきました。香芝スポーツセンターから山口古墳まで片道徒歩20分ということなので、子供がテニスをしている間に山口古墳へ行くことに。ちなみに、香芝スポーツセンターから5分ほどの場所に「武烈天皇陵」が存在します。ただ考古学的には古墳ではないとの説が有力とのこと。

武烈天皇陵から15分ほど歩いたところに「旭ヶ丘2号公園」があります。こちらの公園にも、上中ヨロリ1、2号墳という2基の古墳が存在。山口古墳から200mほどの距離であることから、関係性があるのかもしれません。

上中ヨロリ1、2号墳から2分ほど南西に「旭ヶ丘3号公園」があり、この公園内に山口古墳が存在します。

公園北側が全体的に広く斜面になっており、一帯がかつては丘陵地であったことがよくわかります。この斜面のどこかに山口古墳の石室が埋まっているようですが、完全なる斜面で全く分かりません。

かつてはフェンス越しに石室を見ることができたようです。こちらの「古墳のお部屋ブログ館」様のサイトで、かつての姿を見ることができます。
山口古墳は、7世紀前半に築造された10mの円墳。発掘調査が行われていないため、外部施設や遺物についての情報はありません。

埋葬施設は南南西に開口した横穴式石室。羨道は失われているようで、玄室のみが残っているようです。香芝町史によると、石室内には、2人の人物の線画が描かれているとのこと。ただ石室は古くから開口しており、古墳時代に描かれたものかについては不明。

そんな訳で、山口古墳の痕跡を求めて斜面をさまよってみることに。ブラブラと歩いてみた感じ、怪しい場所を発見。やや窪みがあり、怪しい石材が露出しています。もしかすると天井石の一部かもしれません。しかし何の確証もないので、その辺の石である可能性もあります。

見事なまでに古墳の存在が消されていますが、せめて案内板でもあればと思うところです。とりあえず、誰もいない公園の斜面で、オッサンが謎の石を見つめ続けている姿は怪しさ満載なので、誰かに通報される前に帰ることにしました。
まとめ

今回は、奈良県香芝市にある「山口古墳」を紹介しました。公園内に保存された古墳ですが痕跡はなく、ただ謎の斜面があるだけでした。斜面な古墳を見たくて仕方がない人には、オススメの古墳ではないでしょうか。
そんな訳で、山口古墳の紹介はこの辺で。次回はまた別の、公園内に保存された斜面古墳を紹介します。
山口古墳詳細
| 古墳名 | 山口古墳 |
| 別名 | 無し |
| 住所 | 奈良県香芝市旭ケ丘2丁目18−1 |
| 墳形 | 円墳 |
| 直径 | 10m |
| 高さ | 不明 |
| 築造時期 | 6世紀後半 |
| 被葬者 | 不明 |
| 埋葬施設 | 横穴式石室(両袖式) |
| 石室規模 | 不明 |
| 出土物 | 不明 |
| 指定文化財 | 無し |
| 参考資料 | ・奈良県遺跡地図web ・香芝旭ヶ丘4号 |

