三島古墳群概要
三島古墳群は、大阪府の茨木市から高槻市にかけて広がる、日本有数の古墳地帯です。淀川北岸に位置し、北摂山地の山腹から丘陵部にかけて大小500基以上の古墳が築造されました。古墳時代前期〜終末期までの各時代の古墳が含まれており、古代三島地方の中心地として栄えたエリア。多くの小規模古墳は開発や自然の中で残存しつつも、保存状態は様々で、地域の貴重な歴史遺産として保護・研究が進められています。
代表的な古墳には、高槻市の「今城塚古墳」があります。全長約350mの巨大な前方後円墳で、継体天皇の真の陵墓と考えられ、埴輪祭祀の跡や精緻な埴輪が出土しています。一方、茨木市の「太田茶臼山古墳」は全長226mで、宮内庁により継体天皇陵とされていますが、築造時期の違いから議論が続いています。他にも「岡本山古墳」や「弁天山古墳」など、初期の古墳が残り、三島地方の有力者が葬られたとされています。