ファブリカコミュニケーションズ|2023年度 第2四半期決算

SMS送信サービスと、中古車販売業務管理システムを運営する「ファブリカコミュニケーションズ」についてのメモです。

2023年第1四半期が発表されたのでチェックしてみます。

業績は予想に沿った進捗

前年度と比較すると売上、営業利益、純利益と大幅に増加しています。IT系企業なので、売上増加に伴う原価上昇の幅が少ないためか、売上増加に比して利益の上げ幅が大きくなっています。

20222023増減
売上1,3691,648+20.4%
営業利益180258+43.8%
純利益106165+55.6%

会社予想の進捗率を見てみます。

実績予想進捗
売上1,6486,92224%
営業利益2581,09424%
純利益16570224%

今のところ右肩上がりの売上なので、過去の売上を見ている範囲では1Qが一番低い数字になっています。そういう意味では、現段階で約24%の進捗なら予想より上回れるかもしれません。

ただグロース銘柄的な位置付けになるので、この程度成長性が市場に評価されるかどうかはわかりません。株価はPER21ほどの場所にありバリュー的な視点から見ると割高には感じます。

この業界の市場規模と成長速度がまだよくわかっていないので、グロース的に見てどの程度のポジションにいるのか、様子を見ていこうと思います。

配当は予想から変化なし

配当予想に変化はありません。昨年と比較して5円高いのは記念配当が含まれています。

2018年2019202020212023
0円0円0円25円34円

前年度に初配当されており、今年度は配当利回り1.2%ほど。無いよりマシな感じですが株価の下支えにもなるので、記念増配なしで35円が維持されて欲しいところ。

財務

流動比率は283%と、良好な財務内容となっています。流動資産31億円のうち22億円が現金ということで、この辺りも安全材料ではないでしょうか。

PBRは6倍と高めですが、大きな資産を持たないIT企業なので仕方ありません。財務であえて気になるといえば、流動負債11億円のうち「その他」で4億円もあるところでしょうか。前年度比から1.4倍ほど増え、流動負債の中でもかなりの割合を占めてきました。

まとめ

ここ数年はコロナの影響もあり、自治体などを中心にSMSサービスが伸びています。ただコロナが落ち着くと、成長スピードに影響が出るかもしれません。SMSサービスが売上の6割近くを占めているので、この辺りを気にしていきたいところです。

決算明けの市場では売られていました。PER21倍ということで、割安感はないのでそれなりの成長性を見せる必要がありそうです。

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